「子犬の甘噛みがなかなか直らない……」
「手や足を噛まれるけれど、いつまで続くの?」
「甘噛みなら放っておいても大丈夫?」
子犬を迎えたばかりの飼い主さんの中には、甘噛みに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
子犬が人の手や足、服などを噛むのは珍しいことではありません。歯の生え変わりによる口のムズムズや、遊びたい気持ち、興奮、好奇心などが原因になっていることがあります。
多くの場合、成長とともに落ち着いていきますが、「子犬だから仕方ない」と何も教えないままにするのはおすすめできません。
甘噛みを許していると、「人の手を噛んでもいい」と覚えてしまう可能性があります。
この記事では、犬の甘噛みがいつまで続くのか、なぜ甘噛みするのか、正しい対応方法ややってはいけない対処法について初心者向けに解説します。
犬の甘噛みはいつまで?
犬の甘噛みは、一般的に子犬の成長とともに少しずつ落ち着いていくことが多いです。
特に、生後3~6か月頃は歯の生え変わりが進む時期でもあり、口を使う行動が目立つことがあります。
その後、永久歯への生え変わりが進み、生活や遊び方を学習するにつれて、甘噛みが減っていく犬もいます。
ただし、犬によって成長のスピードや性格は異なります。
「○か月になれば必ず甘噛みしなくなる」という明確な基準があるわけではありません。
また、成犬になっても人の手や服を噛む癖が残っている場合は、単純な「子犬の甘噛み」ではなく、遊びや興奮、要求など別の原因が関係している可能性があります。
そのため、自然に減るのを待つだけではなく、子犬のうちから正しい噛み方を教えていくことが大切です。
子犬が甘噛みするのはなぜ?
子犬が甘噛みする主な理由は次のとおりです。
- 歯の生え変わりで口がムズムズする
- 遊びたい
- 好奇心がある
- 手や服が動くのが楽しい
- 飼い主に構ってほしい
- 興奮している
- 噛む力を調整する練習をしている
子犬にとって「噛む」という行動は、成長するうえで自然なものでもあります。
重要なのは、噛むこと自体をすべて禁止するのではなく、人の手や足ではなく、噛んでよいものを教えることです。
子犬の甘噛みの主な原因
1.歯の生え変わりで口がムズムズする
子犬は成長に伴って乳歯から永久歯へ生え変わります。
この時期は口の中に違和感があり、何かを噛みたがることがあります。
家具やおもちゃ、飼い主の手などを噛むのも、その一つです。
この場合は、噛んでも安全な犬用のおもちゃを用意してあげましょう。
2.遊びたい
子犬にとって、噛むことは遊びの一部になることがあります。
飼い主の手を動かすと追いかけて噛もうとする場合は、手そのものをおもちゃのように認識している可能性があります。
手でじゃれさせる遊びを続けていると、「人の手=噛んで遊ぶもの」と覚えてしまうことがあります。
遊ぶときは、おもちゃを使うようにしましょう。
3.興奮している
遊びが盛り上がったときや、飼い主が帰宅したときなど、興奮すると甘噛みが増える犬もいます。
この場合は、噛み方を注意するだけでなく、興奮しすぎる前に休憩を入れることが大切です。
「遊び→興奮→噛む」という流れがあるなら、噛み始める前に遊びを終えるようにしましょう。
4.構ってほしい
子犬が手を噛んだときに、飼い主が、
「痛い!」
「こら!」
「やめて!」
と反応すると、犬にとっては「構ってもらえた」と感じる場合があります。
すると、
手を噛む → 飼い主が反応する → 構ってもらえる
という学習につながる可能性があります。
甘噛みに対して大きく反応しすぎないことも大切です。
5.噛む力を学んでいる
子犬は、遊びなどを通じて噛む力の加減を学んでいきます。
兄弟犬などとの遊びでは、噛まれた側の反応を通して力加減を学ぶことがあります。
そのため、子犬期は口を使った遊びが多くなることがあります。
ただし、人の手や足を噛んでよいという意味ではありません。
家庭での生活では、「人は噛まない」「噛むならおもちゃ」というルールを教えていきましょう。
甘噛みと本気噛みの違い
「甘噛みなのか、本気で噛んでいるのかわからない」という方もいるでしょう。
甘噛みは、遊びや興奮などの中で軽く口を使うことが多く、必ずしも攻撃目的とは限りません。
一方で、
- 強く噛みつく
- 出血する
- 唸りながら攻撃する
- 体を硬くしている
- 噛んだ後も離さない
- 繰り返し人を攻撃する
などの場合は、単純な甘噛みではない可能性があります。
特に成犬になってから強い噛みつきが続く場合や、突然噛むようになった場合は注意が必要です。
子犬の甘噛みをやめさせる5つの方法
1.噛んでいいおもちゃを用意する
甘噛みを減らす基本は、噛んでいいものを用意することです。
例えば、
- 犬用のロープ
- 噛むためのおもちゃ
- 丈夫なボール
- 犬用のぬいぐるみ
などがあります。
ただし、おもちゃは犬が噛んでも安全なものを選び、壊れたら交換しましょう。
おもちゃを複数用意して、飽きないようにローテーションする方法もあります。
2.手をおもちゃにしない
子犬と遊ぶときに、手を使ってじゃれさせるのは避けましょう。
手をひらひら動かしたり、指を追いかけさせたりすると、犬は「手を噛んで遊ぶ」と覚えやすくなります。
遊ぶときは、おもちゃを介して遊ぶようにしましょう。
3.噛まれたら静かに遊びを中断する
甘噛みされたときは、大声で怒鳴るのではなく、静かに遊びを中断します。
例えば、
手を噛む
↓
手を引いて動かさない
↓
遊びを終了する
↓
犬が落ち着く
↓
噛んでよいおもちゃで遊ぶ
という流れです。
「噛むと遊びが終わる」と学習してもらいます。
4.落ち着いているときに褒める
甘噛みをしていないときも、しっかり褒めましょう。
ベッドで静かにしているときや、おもちゃを一人で噛んでいるときなどに、
「いい子だね」
と声をかけたり、ご褒美を与えたりします。
「噛まないでいると良いことがある」と教えることがポイントです。
5.興奮しすぎる前に休憩する
子犬は自分で興奮をコントロールすることがまだ苦手です。
遊びが激しくなってきたら、噛み始める前に休憩しましょう。
水を飲ませたり、ベッドやクレートなどで休ませたりします。
「疲れるまで遊ばせる」のではなく、適度に休憩を入れることも甘噛み対策になります。
甘噛みされたとき「痛い!」と言ってもいい?
甘噛みされたときに「痛い!」と声を出す方法を聞くことがあります。
しかし、犬によっては大きな声を「遊びの反応」と受け取って、さらに興奮することがあります。
特に興奮しやすい子犬の場合は、
「痛い!」
「ダメ!」
と大きな声を出すより、静かに手を引いて遊びを中断するほうが分かりやすいことがあります。
愛犬の反応を見ながら、興奮を強めない対応を選びましょう。
甘噛みをやめさせるためにやってはいけないこと
犬を叩く
甘噛みをやめさせるために、犬を叩くのはやめましょう。
恐怖心を与えるだけでなく、飼い主への警戒心を強める可能性があります。
口を無理やり押さえる
犬の口を手で押さえたり、無理やり開けたりするのも避けましょう。
「人の手が口元に来る=嫌なことが起こる」と学習する可能性があります。
大声で怒鳴る
大声で怒鳴ることで、一時的に噛むのをやめることはあるかもしれません。
しかし、なぜ噛んではいけないのかを犬が理解できるとは限りません。
落ち着いて遊びを中断し、噛んでいいものへ誘導するほうが望ましいでしょう。
噛んでいる手を激しく動かす
手を素早く引いたり動かしたりすると、犬が「追いかける遊び」だと感じる場合があります。
噛まれたときは、できるだけ手を大きく動かさず、落ち着いて遊びを終えましょう。
甘噛みがひどいときは「生活環境」も見直そう
甘噛みが多い場合、しつけだけでなく生活環境を見直すことも大切です。
例えば、
- 睡眠時間が足りているか
- 遊びすぎていないか
- 運動不足になっていないか
- 退屈していないか
- 一人で安心して休める場所があるか
- 生活リズムが乱れていないか
などを確認してみましょう。
特に子犬は、遊びすぎて疲れていると逆に興奮し、噛み行動が増えることがあります。
「もっと遊ばせれば疲れて噛まなくなる」とは限りません。
十分な休息を取れる環境を作ってあげましょう。
成犬になっても甘噛みが続く場合は?
成犬になっても人の手や服を噛み続ける場合は、原因を改めて考えてみましょう。
例えば、
- 遊びの一環
- 構ってほしい
- 興奮
- 要求
- ストレス
- 不安
- 恐怖
などが考えられます。
「子犬の頃からの癖だから」と放置せず、どのような場面で噛むのかを観察してみましょう。
例えば、
「散歩前だけ噛む」
「遊びのときだけ噛む」
「抱っこすると噛む」
「足を触ると噛む」
など、状況によって原因が違う可能性があります。
急に噛むようになった場合は要注意
これまで甘噛みをしなかった犬が、突然人を噛むようになった場合は、しつけだけの問題とは限りません。
体のどこかに痛みや不調があり、触られることを嫌がっている可能性もあります。
例えば、
- 触ると嫌がる
- 元気がない
- 食欲が落ちている
- 歩き方がおかしい
- 特定の場所を触ると怒る
などの変化がある場合は、動物病院に相談しましょう。
強く噛む場合は専門家へ相談
甘噛みではなく、強く噛んで出血する、唸りながら攻撃する、何度も人を噛むといった場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
特に子どもがいる家庭では、安全確保を最優先にしてください。
獣医師に体調面を確認してもらったうえで、必要に応じてドッグトレーナーなどに相談しましょう。
まとめ|犬の甘噛みは自然に減ることもあるが、正しい対応が大切
子犬の甘噛みは、歯の生え変わりや遊び、好奇心、興奮などが原因で起こります。
成長とともに落ち着く犬も多いですが、「そのうち直る」と放置するのはおすすめできません。
人の手や足を噛むことを習慣にしないためにも、子犬のうちから、
- 噛んでいいおもちゃを用意する
- 手をおもちゃにしない
- 噛まれたら静かに遊びを中断する
- 噛んでいないときに褒める
- 興奮しすぎる前に休ませる
- 大声で怒鳴ったり叩いたりしない
といった対応を続けましょう。
甘噛みを「完全になくす」ことだけを目標にするのではなく、「人は噛まない」「噛むならおもちゃ」というルールを教えることが大切です。
毎日の遊びや生活の中で少しずつ教えていけば、犬も正しい行動を覚えていきます。
焦らず、愛犬の成長に合わせて根気よく取り組みましょう。
よくある質問
Q1.犬の甘噛みは何か月でなくなりますか?
明確に「何か月でなくなる」という基準はありません。
成長や歯の生え変わり、生活環境、しつけなどによって個体差があります。
自然に減っていく犬もいますが、人の手を噛むことを習慣にしないよう、子犬のうちから正しい対応をしておくことが大切です。
Q2.甘噛みされたら無視すればいいですか?
完全に無視するというより、静かに遊びを中断する方法がおすすめです。
犬が落ち着いたら、噛んでいいおもちゃを使って遊び直しましょう。
「噛むと遊びが終わる」と理解してもらうことがポイントです。
Q3.甘噛みされたときに「痛い!」と叫んでもいいですか?
犬によっては、「痛い!」という声を遊びの反応として受け取り、さらに興奮することがあります。
その場合は、大声を出さずに静かに遊びを中断しましょう。
Q4.甘噛みと本気噛みはどう見分ければいいですか?
甘噛みは遊びや興奮の中で軽く口を使うことが多い一方、強く噛んで出血する、唸りながら攻撃する、離さないなどの場合は注意が必要です。
判断が難しい場合は、獣医師やドッグトレーナーに相談しましょう。
Q5.成犬になっても甘噛みが続く場合はどうすればいいですか?
成犬になっても人の手や服を噛む場合は、遊び、興奮、要求、ストレスなどの原因を確認しましょう。
強く噛む、突然噛むようになった、攻撃性があるなどの場合は、獣医師や専門家への相談をおすすめします。


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