犬が水を飲まないのはなぜ?原因と水分をとってもらう方法

愛犬がいつもより水を飲まないと、「どこか体調が悪いのでは?」と心配になりますよね。

犬が水を飲まない原因は、単純に水分をとる量が変化しているだけの場合もあります。しかし、口の中の痛みや胃腸の不調、腎臓などの病気が原因で水を飲まなくなっているケースもあります。

特に、水を飲まないだけでなく、元気がない・食欲がない・嘔吐や下痢がある・尿が少ないといった症状がある場合は注意が必要です。

この記事では、犬が水を飲まない主な原因や、水分をとってもらうための工夫、動物病院へ相談する目安を初心者にもわかりやすく解説します。

目次

犬は1日にどのくらい水を飲む?

犬に必要な水分量には個体差があります。

体重、年齢、食事の種類、運動量、気温などによって必要な水分量は変わります。そのため、「何ml飲めば必ず正常」という基準だけで判断するのは適切ではありません。

特にドライフードを中心に食べている犬は、ウェットフードを食べている犬よりも飲み水から摂取する水分が多くなる傾向があります。

反対に、ウェットフードや手作り食など、水分を多く含む食事を食べている場合は、飲み水の量が少なくても必要な水分をある程度補えていることがあります。

大切なのは、普段の飲水量を把握し、「いつもと比べて明らかに減っていないか」を確認することです。

犬が水を飲まない主な原因

犬が水を飲まなくなる理由はいくつか考えられます。

1. 食事から水分をとっている

水を飲む量が減っていても、必ずしも水分不足とは限りません。

ウェットフードなど水分量の多い食事を食べている場合、食事から多くの水分を摂取できます。

最近フードを変更した場合は、食事に含まれる水分量も確認してみましょう。

2. 運動量が少ない

散歩や運動をする時間が少ない日は、汗をかいたり呼吸によって水分を失ったりする量も少なくなるため、水を飲む量が普段より減ることがあります。

特に、涼しい季節に運動量が少なかった日は、一時的に飲水量が少なくなることがあります。

3. 水が汚れている・古くなっている

犬は意外と水の状態を気にすることがあります。

長時間置いていた水には、ホコリや食べかすなどが入ることがあります。また、暑い時期は水がぬるくなり、飲みたがらない犬もいます。

水はこまめに交換し、器も清潔に保ちましょう。

4. 水飲み器が気に入らない

水そのものではなく、器が原因で飲まなくなっていることもあります。

たとえば、

  • 器の高さが合っていない
  • 器が小さく飲みにくい
  • ヒゲが器に当たる
  • 器が滑る
  • 器のにおいが気になる

などです。

器を変えるだけで飲むようになる犬もいます。

5. 環境の変化やストレス

引っ越しや旅行、家具の配置変更、新しい家族やペットを迎えたなど、環境の変化がストレスになっている可能性もあります。

犬は環境の変化に敏感なため、普段と違う場所では食事や飲水量が変わることがあります。

6. 口の中に痛みがある

歯周病や口内炎、口の中の傷などがあると、水を飲むときに痛みを感じて飲まなくなることがあります。

「水だけでなく、硬いフードも食べにくそう」「口臭が強くなった」「口を気にしている」などの変化があれば、口腔内のトラブルを疑って動物病院に相談しましょう。

7. 吐き気や胃腸の不調

胃腸の調子が悪いと、食欲だけでなく飲水量も減ることがあります。

特に、

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 食欲不振
  • 元気がない

などを伴っている場合は注意が必要です。

8. 病気が隠れている

水を飲まない状態が続いている場合、病気が原因になっている可能性もあります。

食欲不振や元気消失などを伴う場合には、消化器疾患や腎臓などの病気を含めて、獣医師による診察が必要になることがあります。

「水を飲まない」という症状だけで病気を特定することはできないため、ほかの症状も合わせて観察することが重要です。

犬が水を飲まないときのチェックポイント

まずは、次の項目を確認してみましょう。

① 元気はある?

普段と同じように歩いたり遊んだりしているか確認します。

ぐったりしている、寝ている時間が明らかに長い場合は注意が必要です。

② 食欲はある?

いつも通り食べているか確認しましょう。

水だけでなく食事もとれていない場合は、単なる飲水量の変化ではなく、体調不良が原因になっている可能性があります。

③ おしっこは出ている?

飲水量と合わせて、排尿の状態も確認しましょう。

「おしっこの回数が明らかに減った」「ほとんど尿が出ていない」などの変化がある場合は、早めに動物病院へ相談してください。

④ 嘔吐や下痢はない?

嘔吐や下痢があると、水分が失われやすくなります。

水を飲まない状態と嘔吐・下痢が重なっている場合は、脱水につながる可能性があるため注意が必要です。

犬に水を飲んでもらう方法

水を飲まないからといって、無理やり飲ませるのは避けましょう。

まずは、犬が自然に飲みたくなる環境を作ってみてください。

新鮮な水に交換する

まず試したいのが、水の交換です。

水をこまめに取り替え、器も洗って清潔にしておきましょう。

家の中に複数の水飲み場を用意すると、飲む機会を増やすこともできます。

水飲み器を変えてみる

現在使っている器が原因かもしれません。

素材や形、高さなどを変えて、愛犬が飲みやすいものを探してみましょう。

犬によって好みがあるため、器を変えたら飲むようになるケースもあります。

食事から水分をとる

飲み水だけにこだわらず、食事から水分をとる方法もあります。

たとえば、普段のドライフードに少量の水を加える方法があります。

ただし、フードを急に変更するとお腹の調子を崩す犬もいるため、少しずつ試しましょう。

ウェットフードを取り入れる

ウェットフードはドライフードよりも水分を多く含んでいるため、食事を通して水分を補給しやすくなります。

ただし、主食として使用する場合は、犬に必要な栄養バランスを満たす「総合栄養食」かどうかを確認しましょう。

水分の多い犬用食品を利用する

犬用のスープなど、水分を含む食品を活用する方法もあります。

ただし、人間用のスープや味付けされた食品は、塩分や犬にとって危険な食材が含まれている可能性があるため与えないようにしましょう。

水を飲ませるために無理やり口に入れるのはNG

「水を飲まないから」といって、口を開けて大量の水を流し込むのは避けてください。

うまく飲み込めなかった場合、気管に水が入ってしまう危険があります。

シリンジなどを使って水を与える方法もありますが、犬の状態によっては誤嚥の危険があるため、自己判断で行わないほうが安全です。

水分補給が必要なのに自力で飲めない場合は、動物病院で適切な処置を受けましょう。

犬が水を飲まないとき、病院に行く目安

水を飲まない時間だけで「何時間なら大丈夫」と一律に判断することはできません。

犬の年齢や体格、持病、食事内容、ほかの症状によって緊急度が変わるためです。

特に、次のような症状がある場合は早めに動物病院へ相談しましょう。

  • ほとんど水を飲まない状態が続いている
  • 食事もとれていない
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 嘔吐を繰り返している
  • 下痢をしている
  • おしっこが極端に少ない
  • 呼吸が苦しそう
  • 口の中に痛みや出血がある
  • 明らかに体調がおかしい
  • 子犬や高齢犬で水を飲まない
  • 持病がある犬の飲水量が急に変化した

特に、水を飲まないことに加えて、嘔吐・下痢・元気消失・食欲不振などがある場合は、脱水や病気の可能性を考えて早めに受診しましょう。

犬の脱水が心配なときはどうする?

水を飲まない状態が続くと、脱水が心配になります。

ただし、家庭で犬の脱水状態を正確に判断するのは難しいものです。

歯ぐきが乾いている、元気がない、尿が少ないなどの変化があれば注意が必要ですが、これだけで脱水の程度を判断することはできません。

「水を飲まない+体調がおかしい」と感じたら、自宅で様子を見続けるのではなく、動物病院に相談するのが安心です。

普段から犬の飲水量を確認しておこう

犬の飲水量は、毎日同じとは限りません。

気温が高い日、運動した日、ドライフードを多く食べた日などは、水を飲む量が増えることがあります。

反対に、涼しい日や運動量が少ない日は少なくなることもあります。

だからこそ、「1日に○ml飲んでいる」という数字だけでなく、普段の愛犬の飲み方を知っておくことが大切です。

水を入れた量と残った量を確認すれば、おおよその飲水量を把握できます。

まとめ|犬が水を飲まないときは「いつもとの違い」を確認しよう

犬が水を飲まない原因には、食事から水分をとっている、水が古い、水飲み器が気に入らない、環境の変化など、さまざまなものがあります。

一時的に飲水量が少なくても、元気や食欲があり、食事から十分な水分をとれている場合もあります。

一方で、水を飲まないことに加えて、食欲不振・嘔吐・下痢・元気消失・尿量の減少などがある場合は注意が必要です。

まずは、

  1. 元気・食欲を確認する
  2. 水や器を清潔にする
  3. 飲みやすい場所に水を用意する
  4. 食事から水分をとる方法を試す
  5. 体調不良を伴う場合は動物病院へ相談する

という順番で対応しましょう。

愛犬が普段どのくらい水を飲むのかを知っておけば、体調の変化にも気づきやすくなります。

「いつもと違う」と感じたときは、飲水量だけで判断せず、食欲や元気、排尿、嘔吐・下痢なども合わせて確認することが大切です。

よくある質問

Q1. 犬が水を飲まないのは何日まで大丈夫?

「何日までなら大丈夫」と一律には決められません。

犬の年齢や体格、食事内容、持病、気温、運動量などによって必要な水分量は異なります。

特に、水を飲まないだけでなく元気や食欲がない場合は、日数に関係なく早めに動物病院へ相談しましょう。

Q2. 犬が水を飲まないとき、牛乳を飲ませてもいい?

人間用の牛乳を水分補給目的で与えることはおすすめしません。

犬によっては乳糖をうまく消化できず、下痢などを起こすことがあります。

水を飲まない原因を確認し、必要であれば動物病院に相談しましょう。

Q3. 犬が水を飲まないとき、スポーツドリンクを与えてもいい?

人間用のスポーツドリンクを自己判断で与えるのは避けましょう。

犬に必要な水分や電解質の補給方法は、体調によって異なります。

脱水が疑われる場合は、動物病院で適切な処置を受けることが大切です。

Q4. 犬が水を飲まないときは、水に味をつけてもいい?

水を飲むきっかけとして、犬用の水分補給食品などを利用する方法はあります。

ただし、人間用のスープや調味料などを水に混ぜるのは避けてください。

まずは新鮮な水に交換したり、器や水飲み場を変えたりする方法から試しましょう。

Q5. 犬が水を飲まないけれど元気ならどうすればいい?

まずは水の鮮度や器、水飲み場を確認してみましょう。

また、ウェットフードなど食事から水分をとっていないかも確認してください。

それでも飲水量が戻らない場合や、元気・食欲・排尿などに変化が出てきた場合は、動物病院へ相談しましょう。


この記事のポイント

  • 犬が水を飲まない原因は、食事や環境、器、ストレスなどさまざま
  • 水を飲む量には個体差があるため、普段との変化を見ることが大切
  • ウェットフードなど食事から水分を補う方法もある
  • 水を無理やり口に流し込むのは避ける
  • 嘔吐・下痢・食欲不振・元気消失・尿量の減少などを伴う場合は早めに受診する
  • 子犬・高齢犬・持病のある犬は特に注意する

※この記事は犬の飲水について一般的な情報をまとめたものです。実際の原因や必要な対応は犬によって異なります。水を飲まない状態が続く場合や、体調に異変がある場合は、自己判断せず動物病院に相談してください。

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