「犬を飼いたいけれど、初めてなので何を知っておけばいいかわからない」
「犬との暮らしは楽しそうだけど、自分にちゃんと飼えるのか不安」
そんな方は、犬を迎える前に一度立ち止まって、犬との暮らしに必要なことを一通り知っておくことが大切です。
犬との生活は、楽しいことがたくさんあります。一方で、毎日の食事や散歩、しつけ、健康管理など、飼い主が継続して行うことも少なくありません。
環境省も、ペットを飼うことはその一生に責任を持つことだとしており、飼う前に「本当に飼い続けられるか」を家族で話し合うよう案内しています。
この記事では、これから初めて犬を飼う方が知っておきたい10のポイントを、初心者にもわかりやすく解説します。
「犬を飼ってから困った……」とならないように、ぜひ迎える前に確認しておきましょう。
犬を飼う前に知っておきたい10のこと
まず、この記事で紹介する10項目を一覧で確認しましょう。
- 犬を飼うには「最後まで世話をする覚悟」が必要
- 毎日の生活に犬の世話が組み込まれる
- 犬を飼うにはお金がかかる
- 犬が安心して暮らせる環境を準備する
- 犬種によって性格や必要なケアが異なる
- しつけは犬を迎えた日から始まる
- 食事は犬の年齢や体調に合わせて考える
- 健康管理と動物病院との付き合いが必要
- 周囲の人への配慮や飼い主としてのマナーが必要
- 「犬を飼うこと」だけでなく「犬と暮らすこと」を考える
一つずつ詳しく見ていきましょう。
1.犬を飼うには「最後まで世話をする覚悟」が必要
犬を飼う前に、まず考えてほしいのが**「最後まで責任を持って飼えるか」**ということです。
犬は、かわいい子犬の時期だけ一緒に暮らすものではありません。
成長すれば体格や性格も変わりますし、年齢を重ねれば食事や生活環境、健康管理などに配慮が必要になることもあります。
環境省も、飼い主には動物の習性を正しく理解し、健康や安全に気を配り、最後まで責任を持って飼うことを求めています。
犬を飼う前に家族で確認したいこと
例えば、次のようなことを考えてみましょう。
- 毎日の世話を続けられるか
- 散歩や運動の時間を確保できるか
- 食事やトイレの世話を続けられるか
- 病気やけがをしたときに対応できるか
- 引っ越しや転職など生活環境が変わっても飼えるか
- 家族全員が犬を迎えることに同意しているか
- 将来、犬が高齢になったときも世話をできるか
「今かわいいから飼いたい」という気持ちだけで決めるのではなく、10年以上先の生活まで想像してみることが大切です。
2.毎日の生活に犬の世話が組み込まれる
犬を飼うと、生活の中に犬のための時間が生まれます。
代表的なのが、
- 食事
- トイレの管理
- 散歩
- 遊び
- ブラッシングなどのお手入れ
- しつけ
- 健康状態の確認
などです。
特に初めて犬を飼う場合、「犬と遊ぶ時間」だけを想像してしまいがちです。
しかし、実際には毎日繰り返すお世話の時間があります。
そのため、犬を迎える前に自分の生活を一度見直してみましょう。
共働きでも犬を飼える?
共働きだから犬を飼えない、という単純な話ではありません。
大切なのは、家を空ける時間や家族の生活リズムを考えたうえで、犬が無理なく生活できる環境を用意できるかどうかです。
例えば、
- 家族で世話を分担する
- 留守番の環境を整える
- 必要に応じてペットシッターなどを検討する
- 散歩や食事の担当を決める
など、具体的な生活設計を考えておくと安心です。
3.犬を飼うにはお金がかかる
犬を飼うと、犬を迎えるときだけでなく、その後も継続的に費用がかかります。
例えば、
- 犬を迎えるための費用
- ケージやサークル
- ベッド
- トイレ用品
- 食器
- 首輪・ハーネス・リード
- ドッグフード
- おやつ
- トイレシート
- ワクチンなどの予防関連費用
- 動物病院の診療費
- トリミング費用
- ペット保険
- 旅行やお出かけの費用
などがあります。
さらに、病気やけがなどで突然大きな費用が必要になる可能性もあります。
そのため、犬を飼う前には「購入費」だけではなく、毎月の生活費と将来的な医療費なども含めて考えることが大切です。
ポイント:犬を飼う費用=犬を迎えるときのお金、ではありません。
具体的な費用については、別記事で「初期費用・毎月の費用・年間費用・生涯費用」に分けて詳しく解説すると、初心者にも理解しやすくなります。
4.犬が安心して暮らせる環境を準備する
犬を迎える前に、犬が生活する場所を準備しておきましょう。
特に初めて犬を迎える場合は、「犬を家に連れてきてから必要なものを買えばいい」と考えがちです。
しかし、犬が家に来たその日から必要になるものもあります。
最低限準備しておきたいもの
| 必要なもの | 主な用途 |
|---|---|
| フード・食器 | 食事 |
| トイレ・トイレシート | 排泄 |
| ケージ・サークル | 安心して過ごせる場所 |
| ベッド | 休む場所 |
| 首輪・ハーネス・リード | 散歩 |
| おもちゃ | 遊び・コミュニケーション |
| ブラシ | お手入れ |
| キャリー・クレート | 移動・通院 |
ただし、必要なものは犬の年齢・犬種・体格・生活環境によって変わります。
また、用品を準備するだけではなく、犬が誤飲・けがをしないように、家の中も確認しておきましょう。
例えば、
- 電気コード
- 小さな部品
- 薬
- 人間の食べ物
- 掃除用品
- 観葉植物
など、犬が触れると危険なものは届かない場所へ移します。
5.犬種によって性格や必要なケアが異なる
「見た目がかわいい」という理由だけで犬種を選ぶのはおすすめできません。
犬種によって、体格、運動量、被毛の特徴、必要なお手入れ、行動傾向などには違いがあります。
例えば、同じ「小型犬」でも必要な運動量やお手入れの方法が同じとは限りません。
犬を迎える前には、
「自分が飼いたい犬」だけでなく、「自分の生活に合う犬」
という視点を持つことが大切です。
犬種を選ぶときに考えたいこと
- どのくらいの大きさになるか
- 必要な運動量
- 被毛のお手入れ
- しつけの難しさ
- 飼育環境との相性
- 家族構成との相性
- 留守番時間
- 将来的な介護の可能性
犬種について調べるときは、SNSの印象だけで判断せず、複数の信頼できる情報源を確認しましょう。
6.しつけは犬を迎えた日から始まる
「犬のしつけ」というと、特別なトレーニングをイメージするかもしれません。
しかし、初めて犬を飼う場合は、まず犬と人間が一緒に暮らすためのルールを覚えてもらうことから始めます。
例えば、
- トイレ
- 名前を覚える
- 人の手や物を噛まない
- 家の中で落ち着いて過ごす
- リードに慣れる
- 呼び戻し
- 基本的な合図
などがあります。
大切なのは、問題行動が起きてから慌てて対応するのではなく、犬を迎えた最初から生活の中で少しずつ教えていくことです。
また、犬によって性格や学習の進み方は違います。
「すぐ覚えない=ダメな犬」と考えるのではなく、犬の様子を見ながら無理なく進めましょう。
7.食事は犬の年齢や体調に合わせて考える
犬の健康を考えるうえで、毎日の食事も重要です。
特に初めて犬を飼うと、
「ドッグフードなら何でもいい?」
「おやつはどのくらい?」
「人間の食べ物をあげてもいい?」
など、疑問がたくさん出てきます。
基本的には、犬の年齢や体格、健康状態などを考慮して食事を選ぶことが大切です。
また、食事については犬によって適した内容が異なる場合があります。
「ネットでおすすめされていたから」という理由だけで食事を決めるのではなく、必要に応じて獣医師など専門家にも相談しましょう。
食欲の変化や嘔吐、下痢など、気になる症状がある場合も、自己判断だけで食事を大きく変更するのではなく、動物病院への相談を検討してください。
8.健康管理と動物病院との付き合いが必要
犬を飼ったら、健康管理も飼い主の大切な役割です。
普段から、
- 食欲
- 飲水量
- 排便・排尿
- 元気
- 歩き方
- 皮膚や被毛
- 目や耳
- 体重
などを観察しておくと、普段との違いに気付きやすくなります。
また、犬を飼う場合には法律上必要な手続きもあります。
日本では、犬の飼い主には市区町村への犬の登録、年1回の狂犬病予防注射、鑑札・注射済票の装着が法律で義務付けられています。
なお、生後91日以上の犬については、所有してから30日以内の登録など、具体的なルールがあります。
さらに現在は、販売される犬や猫へのマイクロチップ装着・登録に関する制度もあります。自治体が特例制度に参加している場合など、手続きが異なることがあるため、実際に犬を迎える際は環境省や自治体の最新情報を確認しましょう。
9.周囲の人への配慮や飼い主としてのマナーが必要
犬との暮らしは、飼い主と犬だけで完結するものではありません。
散歩をすれば他の犬や人と出会いますし、マンションなどでは近隣住民と生活空間を共有することになります。
そのため、
- 排泄物を適切に処理する
- リードを適切に使用する
- 他の人や犬に配慮する
- 吠え声などに気を配る
- 公共の場所でのルールを守る
- 住居のペット飼育規約を確認する
といったマナーが必要です。
環境省も、飼い主には人に危害を加えたり、近隣に迷惑をかけたりしないようにする責任があるとしています。
特に集合住宅の場合は、犬を迎える前にペット飼育可否や頭数、大きさなどの規約を必ず確認しておきましょう。
10.「犬を飼うこと」ではなく「犬と暮らすこと」を考える
最後に、一番大切なことです。
犬を飼うことは、犬を家に迎えることだけではありません。
犬と一緒に生活することです。
朝起きれば犬がいて、毎日の食事や散歩があり、休日の過ごし方も変わるかもしれません。
旅行するときには犬をどうするか考える必要がありますし、引っ越しや生活環境が変わったときにも犬のことを考える必要があります。
それでも、犬との暮らしにはたくさんの楽しさがあります。
一緒に散歩したり、遊んだり、何気ない時間を過ごしたりする中で、犬が家族の一員になっていくことを実感できるでしょう。
だからこそ、
「犬を飼えるか?」だけではなく、「犬と一緒にどんな生活をしたいか?」
まで考えてみてください。
犬を迎える前に確認したいチェックリスト
最後に、犬を迎える前に家族で確認しておきたいことをまとめます。
暮らしについて
- 家族全員が犬を迎えることに賛成している
- 最後まで責任を持って飼う覚悟がある
- 毎日の世話をする時間が確保できる
- 散歩や運動の時間を確保できる
- 留守番について考えている
- 将来の生活環境の変化も考えている
お金について
- 犬を迎えるための初期費用を準備している
- 毎月の飼育費を負担できる
- 病気やけがなどの突然の出費に備えている
環境について
- ペットを飼える住居である
- 犬が安全に過ごせる場所を用意した
- 誤飲・誤食やけがにつながるものを片付けた
- 必要な用品を準備した
健康・手続きについて
- 動物病院を探している
- 狂犬病予防など必要な手続きを理解している
- 犬の健康管理について調べている
犬を迎える前に「完璧」を目指す必要はありません
ここまで読むと、
「覚えることが多すぎる……」
と感じた方もいるかもしれません。
でも、最初から犬についてすべて知っている必要はありません。
大切なのは、わからないことをそのままにせず、一つずつ学んでいくことです。
犬との生活が始まれば、
「この行動にはどう対応すればいい?」
「この食事で大丈夫?」
「散歩はどのくらい必要?」
など、新しい疑問が出てきます。
そのたびに犬の様子を観察し、信頼できる情報を調べ、必要なら獣医師などの専門家に相談する。
そうやって少しずつ、犬との暮らしを作っていけば大丈夫です。
まとめ|犬を飼う前に「犬との生活」を想像しよう
犬を飼う前に知っておきたい10のことを紹介しました。
特に大切なのは、次のポイントです。
- 最後まで責任を持って飼えるか考える
- 毎日の世話に必要な時間を確保する
- 初期費用だけでなく継続的な費用も考える
- 犬が安全に暮らせる環境を準備する
- 犬種ごとの特徴を理解する
- 迎えた日から少しずつしつける
- 犬に合った食事を考える
- 健康管理と必要な手続きを行う
- 周囲の人へのマナーを守る
- 「犬を飼う」ではなく「犬と暮らす」ことを考える
犬との暮らしは、楽しいことばかりではありません。
しかし、犬のことを知り、生活を整え、少しずつ信頼関係を築いていけば、かけがえのない時間を一緒に過ごせるようになります。
犬を迎える前に準備しておきたいのは、グッズだけではありません。
犬とこれからどんな生活をしていきたいのか。
まずは家族で話し合うところから始めてみてください。
よくある質問
Q1.初めて犬を飼うなら、何から準備すればいい?
まずは「犬を飼い続けられる生活環境か」を確認しましょう。
そのうえで、犬が生活する場所を決め、食器やトイレ、ケージなどの基本用品を準備します。
犬を迎える前に、動物病院や日々の世話についても考えておくと安心です。
Q2.犬を飼うのに毎日どのくらい時間が必要?
犬種、年齢、健康状態、生活環境などによって大きく異なります。
食事やトイレの管理だけでなく、散歩、遊び、しつけ、お手入れなどの時間も必要です。
「毎日犬のために時間を使えるか」という視点で考えることが大切です。
Q3.一人暮らしでも犬を飼える?
一人暮らしでも犬を飼うこと自体は可能ですが、留守番時間や世話をする人が自分しかいないことを考える必要があります。
仕事などで長時間家を空ける場合は、犬の性格や生活環境に合った対策を事前に検討しましょう。
Q4.犬を飼う前に動物病院を決めておいたほうがいい?
はい。犬を迎える前に、通いやすい動物病院を調べておくと安心です。
診療時間、休診日、アクセス、夜間や休日の対応などを確認しておくと、いざというときにも慌てにくくなります。
Q5.犬を飼う前に一番大切なことは?
最後まで責任を持って飼えるかを考えることです。
犬との暮らしには楽しいことだけでなく、毎日の世話、費用、健康管理、しつけなどもあります。
それらを含めて「犬と一緒に暮らしたい」と思えるかを、家族でじっくり考えてみましょう。


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