「犬を飼いたいけれど、実際にいくらお金がかかるの?」
これから犬を迎える人にとって、費用は気になるポイントのひとつです。犬を飼うには、最初に必要な「初期費用」だけでなく、毎月のフード代や日用品代、定期的な予防接種、病気やケガの治療費など、さまざまなお金がかかります。
2025年の調査では、犬1頭にかけた年間支出額は平均41万3,416円でした。
この記事では、これから犬を飼う初心者向けに、犬を迎えるときの初期費用、毎月・年間にかかる費用、生涯で必要になる金額まで分かりやすく解説します。
犬を飼うには年間40万円前後かかることも
まず結論からいうと、犬を飼う費用は「毎月1万円程度」と単純に考えるのではなく、年間30万~40万円程度をひとつの目安として考えておくと安心です。
実際、アニコム損害保険の「2025最新版 ペットにかける年間支出調査」では、犬1頭にかかった年間支出額は413,416円でした。
ただし、この金額はあくまで同社のペット保険契約者を対象とした調査結果です。すべての家庭にそのまま当てはまるわけではありません。
犬種や体の大きさ、年齢、健康状態、トリミングの頻度、ペット保険への加入、旅行やホテルの利用などによって、実際の費用は大きく変わります。
犬を飼う費用の目安
| 費用 | 目安 |
|---|---|
| 初期費用 | 5万~20万円程度+犬の購入・譲渡費用 |
| 毎月の基本費用 | 1万~3万円程度 |
| 年間費用 | 20万~40万円程度 |
| 生涯費用 | 400万~600万円以上になることも |
特に注意したいのが、病気やケガなどの医療費です。
アニコムの2025年調査では、年間支出のうち治療費だけで平均89,120円でした。
健康なときにはあまりお金がかからなくても、シニア期になると通院や治療、介護などの費用が増える可能性があります。
犬を迎えるときにかかる初期費用
犬を迎えるときは、毎月の生活費とは別に、最初にまとまったお金が必要です。
主な初期費用は次のとおりです。
| 項目 | 費用の目安 |
| 犬の購入・譲渡費用 | 数万円~数十万円以上 |
| ケージ・サークル | 5,000円~3万円程度 |
| ベッド | 2,000円~1万円程度 |
| 食器 | 1,000円~5,000円程度 |
| リード・首輪・ハーネス | 3,000円~1万円程度 |
| トイレ・トイレシーツ | 2,000円~5,000円程度 |
| おもちゃ | 1,000円~5,000円程度 |
| ブラシなどのお手入れ用品 | 1,000円~5,000円程度 |
| フード | 2,000円~5,000円程度 |
| 混合ワクチン | 5,000円~1万円程度/回 |
| 狂犬病予防注射 | 数千円程度 |
| マイクロチップ登録など | 数百円~ |
用品だけで考えると、5万~10万円程度を準備しておくと安心です。
ここに犬そのものの購入費用や、動物病院での初回診察などが加わります。
犬の購入費用は犬種などによって大きく違う
ペットショップやブリーダーから犬を迎える場合、犬の価格は犬種、年齢、血統、毛色、性別などによって大きく変わります。
そのため、「犬を飼うには○万円あれば十分」と一律に考えることはできません。
保護犬を譲り受ける場合も、譲渡費用やワクチン、医療費などが必要になるケースがあります。
犬の価格だけで予算を決めず、迎えた直後に必要な用品・医療費まで含めて考えることが大切です。
犬を飼うと毎月いくらかかる?
犬を迎えた後は、毎月の生活費が発生します。
代表的なものが、次の費用です。
1.ドッグフード・おやつ代
犬の食費は、体の大きさやフードの種類によって変わります。
小型犬なら月数千円程度から、大型犬では1万円を超えることもあります。
また、ドッグフードだけでなく、おやつやトッピングなどを購入する場合は、その分もプラスになります。
2.トイレシーツなどの日用品
室内で飼う場合、トイレシーツは継続的に必要です。
ほかにも、
- ウェットティッシュ
- 消臭用品
- 歯磨き用品
- シャンプー
- お手入れ用品
- おもちゃ
などが必要になります。
一つひとつは高額ではなくても、毎月積み重なると無視できない金額になります。
3.ペット保険
ペット保険に加入する場合は、毎月または毎年保険料がかかります。
保険料は犬種、年齢、補償内容などによって変わるため、加入する場合は複数の商品を比較しておきましょう。
4.トリミング・グルーミング
トイ・プードルなど、定期的なトリミングが必要な犬種では、トリミング代も継続的にかかります。
一方、短毛種などは家庭でのブラッシングやシャンプーを中心にすることで、トリミング費用を抑えられる場合があります。
犬の年間費用で特に注意したい5つのお金
毎月の支出以外にも、年に1回程度発生する費用があります。
① 狂犬病予防注射
日本では、犬の飼い主には市区町村への登録や、毎年1回の狂犬病予防注射などが法律上求められています。
自治体によって手続きや料金が異なるため、住んでいる地域の案内を確認しましょう。
② 混合ワクチン
犬の健康管理では、混合ワクチンの接種も重要です。
接種時期や回数は年齢や生活環境、ワクチンの種類などによって異なるため、獣医師に相談しましょう。
③ フィラリア・ノミ・マダニなどの予防
犬を健康に育てるためには、寄生虫の予防も必要になります。
予防薬は種類によって投与方法や頻度が異なり、年間を通じて費用が発生することがあります。
④ 健康診断
見た目には元気でも、定期的に健康状態を確認しておくことは大切です。
特にシニア期になると、血液検査などを含めた健康診断を検討する飼い主も増えます。
⑤ ペットホテル・ペットシッター
旅行や出張などで犬を家に残せない場合、ペットホテルやペットシッターの利用料金も必要になります。
旅行が多い家庭では、通常の飼育費とは別に「お出かけ費用」も予算に入れておきましょう。
犬の医療費はどのくらいかかる?
犬を飼ううえで、特に余裕を持って準備しておきたいのが医療費です。
病気やケガをした場合、診察料だけでなく、
- 血液検査
- レントゲン検査
- 超音波検査
- 薬代
- 手術
- 入院
などの費用が発生する可能性があります。
アニコムの2025年調査では、犬の年間治療費は平均89,120円でした。
ただし、これはあくまで1年間の平均値です。
病気やケガの内容によっては、1回の治療で数万円から数十万円以上かかるケースもあります。
そのため、犬を迎える前から**「毎月の生活費」と「もしもの医療費」を分けて準備する**ことをおすすめします。
犬の生涯費用はいくら?
では、犬を一生飼う場合には、どのくらいのお金が必要なのでしょうか。
アニコムの「家庭どうぶつ白書2025」では、犬の平均寿命は14.1歳とされています。
仮に年間費用を約41万円として単純計算すると、
41万円 × 14.1年 ≒ 578万円
となります。
つまり、年間支出の平均値をそのまま当てはめると、生涯で約580万円がひとつの参考値になります。
ただし、これはあくまで単純計算です。
犬を迎えるための初期費用、購入・譲渡費用、住環境の変更費用などが別途必要になる場合があります。
反対に、家庭によっては年間支出が平均より少なくなることもあります。
したがって、「犬を飼うには必ず580万円必要」という意味ではありません。
生涯費用は400万~600万円以上を想定しておくと安心
これから犬を迎えるのであれば、まずは生涯で400万~600万円程度をひとつの目安として考えておくとよいでしょう。
ただし、大きな病気やケガ、介護、長期的な治療などが必要になった場合は、さらに費用が増える可能性があります。
特に大型犬は食費や医療費、介護用品などが高くなりやすく、トリミングが必要な犬種では美容費も増えます。
犬の年齢によって費用は変わる
犬の飼育費は、ずっと同じではありません。
大きく分けると、次の3つの時期で考えると分かりやすいでしょう。
子犬期
子犬を迎えた直後は、ケージやトイレなどの用品をそろえる必要があります。
さらに、ワクチンや健康診断、しつけ教室などの費用が発生することもあります。
そのため、最初の1年間は通常より出費が多くなりやすい時期です。
成犬期
生活が安定すると、子犬期に比べて初期用品の購入は減ります。
一方で、フード、予防、トリミング、保険などの継続費用はかかります。
健康状態によっては、医療費が発生することもあります。
シニア期
年齢を重ねると、病気や体力低下などによって医療費や介護費用が増える可能性があります。
通院回数が増えたり、介護用のベッドやおむつ、補助用品などが必要になったりすることもあります。
犬を飼う費用を考えるときは、子犬のかわいさだけでなく、シニア期まで含めて予算を考えることが重要です。
犬を飼う前に準備しておきたいお金
犬を迎える前には、最低限次の3つに分けてお金を準備しておくと安心です。
① 初期費用
犬を迎えるための用品や初回の医療費などです。
目安:5万~20万円程度+犬の購入・譲渡費用
② 毎月の生活費
フード、トイレ用品、保険、消耗品などです。
目安:月1万~3万円程度
③ 緊急時のためのお金
病気やケガ、入院、手術などに備えるお金です。
毎月の生活費とは別に、できればある程度の余裕資金を確保しておきましょう。
犬の飼育費用を抑える方法
犬との生活に必要なお金をゼロにすることはできませんが、無理なく抑える方法はあります。
必要なものと便利なものを分ける
犬用品は、かわいいものや便利なものを見つけると、つい買いすぎてしまいます。
最初は、
- ケージ・サークル
- トイレ
- 食器
- リード・ハーネス
- ベッド
- フード
- トイレシーツ
など、生活に必要なものからそろえましょう。
長く使える用品を選ぶ
安さだけで選ぶのではなく、安全性や耐久性も確認しましょう。
何度も買い直すことになれば、結果的に高くつくこともあります。
医療費を削りすぎない
犬の費用を節約するときに、健康管理まで削るのはおすすめできません。
予防接種や寄生虫対策、必要な健康診断などは、犬の健康を守るために重要です。
犬を飼うなら「月額」だけでなく「生涯」で考えよう
犬を飼う費用について考えるとき、「毎月いくらかかるか」だけを見ると、実際の負担を見誤る可能性があります。
犬の平均寿命は14歳前後であり、その間にフードや日用品、予防、医療、トリミングなどの費用が継続的に発生します。
2025年の調査では年間支出額が約41万円だったため、単純計算では14年間で約580万円になります。
もちろん、実際の金額は犬種や飼育環境、健康状態などによって変わります。
だからこそ、犬を迎える前には、
「最初にいくら必要か」
「毎月いくら必要か」
「病気になったらどうするか」
「シニア期にどこまで備えるか」
の4つを考えておくことが大切です。
犬との暮らしは、お金だけで決まるものではありません。
しかし、必要な費用をあらかじめ理解しておけば、「思ったよりお金がかかって大変だった」という事態を防ぎやすくなります。
これから犬を迎える方は、目先の購入費用だけではなく、10年以上続く犬との生活全体を見据えて準備しておきましょう。
犬を飼う費用についてよくある質問
Q1.犬を飼うには最低いくら必要ですか?
犬の購入・譲渡費用を除けば、ケージやトイレ、食器、リードなどの初期用品に5万~10万円程度を見ておくと安心です。
さらにワクチンや健康診断などの医療費も考えておきましょう。
Q2.犬は毎月いくらかかりますか?
フード、トイレ用品、保険などを含めて、月1万~3万円程度がひとつの目安です。
ただし、大型犬やトリミングが必要な犬種では、それ以上になることがあります。
Q3.犬の生涯費用はいくらですか?
一例として、年間約41万円、平均寿命14.1歳で単純計算すると約580万円です。
ただし、実際の生涯費用は犬種、健康状態、飼育環境などによって大きく異なります。
Q4.犬の医療費はどのくらい準備すればいいですか?
病気やケガによって必要な金額が大きく異なるため、一律の金額を決めることはできません。
ペット保険への加入を検討したり、緊急時に使える貯蓄を用意したりするなど、家庭に合った方法で備えておきましょう。
Q5.犬を飼う前に一番考えるべき費用は何ですか?
毎月の生活費だけでなく、病気・ケガ・シニア期にかかる費用まで考えることが重要です。
犬は10年以上一緒に暮らす可能性があるため、現在の収入だけでなく、将来的な生活環境や家計の変化も含めて考えておきましょう。
まとめ|犬を飼うなら生涯の費用まで考えて準備しよう
犬を飼う費用は、初期費用だけなら数万円から準備できます。
しかし、実際には毎月のフードや日用品、年間の予防・健康管理、病気やケガの治療費、シニア期の介護費用など、さまざまな出費があります。
2025年のアニコムの調査では、犬1頭あたりの年間支出額は413,416円でした。
また、犬の平均寿命は14.1歳とされているため、年間費用を単純に積み上げると、生涯では約580万円になります。
もちろん、これは平均値を使った試算にすぎません。
大切なのは、「犬を買えるか」だけではなく、その犬と最後まで暮らすための費用を無理なく負担できるかを考えることです。
犬を迎える前に初期費用・毎月の費用・緊急時の医療費・シニア期の費用まで確認して、余裕を持った準備をしておきましょう。


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